asobi基地 4つのルール/子どもたちを見守る哲学

asobi基地の4つのルール(グランドルール)

asobi基地には、4つのルールがあります。

  1. asobi基地では、オトナもコドモも、すべての人が平等です
  2. ダメ!などの、否定する言葉は、うまく言い換えて伝えよう
  3. コドモと同じ目線になって、世界を見てみよう
  4. それぞれの価値観を尊重し、フェアに対応しよう

asobi基地・関東 アウトドア部は、asobi基地の価値観に賛同する親子や、大人たちが集まり、日本が誇る、本当に素晴らしい自然環境を楽しむためのプラットフォームです。

最高の自然こそ、最高の遊びの素材

asobi基地キャンプ(静岡県川根本町の八木キャンプ場)で水鉄砲を構える女の子
撮影/bird and insect Ltd. 林 裕介

asobi基地の最もベーシックな活動は、身近な素材(紙コップ、ダンボール、ストロー、輪ゴム、毛糸etc.)と、基本的な工作道具(はさみ、のり、セロテープetc.)を使った、自由工作です。

遊び方が決まっている市販のおもちゃとは違い、子どもたちが自ら遊びを考え、物語を作り出すため、夢中になって、延々と遊び続けます。

このようなasobi基地の価値観を、アウトドアに持ち込んだら、いったいどうなるのか?

言うまでもなく、子どもたちは、よりいっそう輝きます。

石や、木の枝や、魚が泳ぐのが透けて見えるような川の水、広い原っぱ、草花や野菜を育む土……豊かな自然は、それそのものが、最高の遊びの素材だからです。

やりたい!を実現する場所

asobi基地キャンプ(静岡県川根本町の八木キャンプ場)で大きなしゃぼん玉で遊ぶ女の子
撮影/bird and insect Ltd. 林 裕介

“asobi基地” とは、子どもの自由な発想や、「やりたい!」という意欲が、豊かに引き出されている場を指します。

ただそこにいるだけで、心奪われる、掛け値なしの大自然の中、最低限のルール(リスク対処のため、通常3つほど設定します)さえ守れば、そこでは何をしてもよく、どんな過ごし方をしてもいいのです。

ここは、大人の常識をひっくり返す自由さがある、「オトナもコドモも、すべての人が平等」な場所。子ども自身が、自分のやりたいことを、どうすれば実現できるか、自分で考えて行動します。

小学校1年生の女の子が、突然、「ポップコーンをつくる!」と言い出しました。
キャンプ場の何もない環境で、どうするつもりなのだろう……と思いましたが、何と!マッチを持ってきて、「火をつける!」と言い出したのです。
皆さんだったら、子どもがマッチを持ってきて火をつけると言い出したら……どう思いますか?火遊びをしたら危ないから、“ダメ” だ、やめさせようと思いますよね?
その子は、自分で、マッチに火をつけました!
炭火を起こす器具の使い方も、分かっていました!
着火剤を入れると良く燃えるということも知っていました!
「それ持って!」「置いて!」「なべを振って!」と、子どもに教わりながら、一緒にポップコーンをつくりました。
無事にポップコーンは完成し、参加していた他の家族、親、子どもたちに、ポップコーンを配りにいったのでした。

常識をひっくり返すような “自由さ” と “平等な場所” asobi基地キャンプ。オトナ、小1女子にポップコーン作りを教わる

「危ないからダメ」は禁句。子どもに知識や経験が足りないなら、大人たちは、どうしたら安全にできるのかを考え、やりたい!を実現できるよう、サポートします。

asobi基地キャンプ(静岡県川根本町の八木キャンプ場)で夜に大人に見守られて焚き火で遊ぶ男の子
撮影/bird and insect Ltd. 林 裕介

たとえば、BBQコンロの中身を覗こうとするのは、視線の低い子どもにとって、そこになにがあるのか、気になるから。

焚き火にいろいろな物を投げ込むのは、物が燃えるのがおもしろかったり、炎自体に興味をそそられていたりするから。

日常生活では、忙しさ、時間のなさから、なかなか応えてあげられない、子どもの「やりたい!」という意欲や、人間として当然の欲求を、最大限に尊重しつつ、子どもたちを見守っていきます。

■アウトドアならではの危険への声かけの仕方

キャンプや、火を使うバーベキュー、海や川での水遊びなど、アウトドアには、危険がつきものです。

とっさに「ダメ!」「危ない!」と、子どもの行動を否定してしまう機会が、増えるかもしれません。なにしろ、 本当に危険なのですから、ある程度は仕方がありません。

ただし、「ダメ!」と叫んでしまった後には、子どもの意欲を潰さないよう、きちんとその理由を説明するように、意識してみてください。

火遊びがしたくてたまらない子がいたら、「ヤケドしたら、すごーく痛いよ。じゃあ、一緒にやってみようか」。

川に向かって石を投げ出したら、「ねえ、見て。川の中で遊んでいるお友達がいるよね。石が当たったらどうなる?人のいないほうで投げようか」。

といった具合です。

“みんなの輪に入らない” という選択すら受け入れる

asobi基地キャンプ(静岡県川根本町の八木キャンプ場)で大井川の河原で遊ぶ子どもたち

「うちの子、引っ込み思案なんだけれど……大人数に溶け込めるかな」「感情のコントロールがうまくできないんだけど、迷惑にならないかな」

そんな心配もあるかもしれませんね。

asobi基地・関東 アウトドア部のイベントを、一言で表現すると、「大家族」。

私たちは普段、おうちの中で、リラックスして思い思いに過ごしているはずです。親子や兄弟で遊ぶこともあれば、一人でのんびりしたり、好きなことに夢中になったりすることもあります。

ご飯はなるべくみんなで一緒に食べますが、仕事や学校、習い事など、それぞれの都合により、別々になることもあります。

asobi基地・関東 アウトドア部のイベントも同じで、大まかなスケジュールこそありますが、集団行動をしなければならないわけではありません。

たとえばキャンプで「スイカ割り」を始めるとして、参加するかしないかは自由。「早くやりたい!」と率先して準備する子もいれば、「私は絵を書いてる」と一人で静かに過ごす子もいる。

asobi基地キャンプ(静岡県川根本町の八木キャンプ場)で思い思いにすごす子どもたち
撮影/bird and insect Ltd. 林 裕介

仲間と全力で騒いでもいいし、家族の時間を大切にしてもいい。ひとりで地面の蟻を追いかけたり、のんびりハンモックに揺られたっていい。“みんなの輪に入らない” という選択すら、当たり前。

また、家訓(asobi基地の価値観と、安全のためのルール)に合わないことでなければ、喧嘩も、いじわるも、人見知りも、言葉足らずも、すべてが日常のひとコマ。

asobi基地では、大人も子どもも、「ありのままの自分でいる」ということを、とても大切にしています。

『ここはオトナもコドモもすべての人が平等です』な、asobi基地のキャンプですから。
オトナもコドモもみんな自由で、しなければならないことは無いのです。
私は外で過ごすのが好きで。
木漏れ日がいいなーとか、今日の風はこんなにおい!みたいな時が、好きなのですが。
同じ空間にいても、そこでの楽しみ方は、ひとそれぞれなんですよね。

“オトナもコドモもみんな自由” を認め合える、大きなおうちのような空間「asobi基地キャンプ」