高学年になると疎遠になってしまうasobi基地???
こんにちは。asobi基地・関東 アウトドア部のよりかね隊長です。
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常日頃から、たくさんの方に応援していただいている、asobi基地・関東 アウトドア部。ですが、ひとつ大きな問題を抱えていました(実はこれ、アウトドア部だけではなく、asobi基地全体の課題なのですが)。
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遊びに来てくださった方は思い返していただきたいのですが、参加している子どもたちを見ると……未就学児から、小学校低学年くらいまでの子しか、見当たらないと思いませんか?
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参加条件として、子どもの年齢制限を設けているわけではありません。むしろ運営側としては、何歳になっても、遊びに来てほしいと、思っています。
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つまり、asobi基地=小さな子ども向け、というイメージが、良くも悪くも定着しているのです。
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……と言うよりも、シビアに見るならば、小学校高学年以上に成長した子どもと、その親に対して、「万難を排してでも参加したい」と思ってもらえるような価値を提供できていない。
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私自身、自分の子どもたちが小学5年生、3年生になって、強く実感のあるところなのですが、これが現実であって、目を背けてはいけないのだと思います。
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小学4年生を皮切りに、子どもたちの環境は大きく変化します。
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- 中学受験のため塾に通い始める
- 6時間授業が本格化して、子どもに余裕がなくなってくる
- 習い事やスポーツ(野球、サッカーetc.)で土日祝が潰れる
さらには、子ども自身も、思春期に入り、自分の意思がはっきりし、親が勝手に決めて連れ回すわけにはいかなくなってきます。
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それに、親としても、年齢が上がった子どもに対して、与えたいと思う環境が、変化してはいないでしょうか?
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好奇心が「学問的な学び」を加速させる
実は、よりかね家の子どもたちは、小学校に入学して以降も、asobi基地の価値観そのままの教育を続け、プログラミング、歴史、宇宙、海の生き物、元素……と様々に興味を広げています。
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(写真は、松代の真田邸を熱心に一眼レフで撮影して回っているところ。特に小5の娘は、まんが日本の歴史と、探究学舎のオンライン授業でスイッチが入り、100名城スタンプ集めをはじめるなど、戦国前後の時代が気になって仕方ない様子)
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もちろん、旅行やアウトドア・アクティビティも、たくさん経験させています。コロナ禍の2020年でさえ、石垣島、沖縄本島、白馬、知床半島等へ出かけました。
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釣り、シュノーケリング、カヤック、沢登り、トレッキング……知らない土地で、興味の赴くまま、おもしろそうなことをやり、新しいことを知り、次々と興味・関心の幅を広げて行くんです。
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このため、学校もかなり休んでいるのですが(短かった夏休みも、自主的に1週間延長しました)、テストの点もしっかりとってきます。
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うちの子どもたちは、別に、天才、秀才というわけじゃないんですよ。
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単に、世の中の様々なものに対し「おもしろそうだな?」と興味を向けられる “好奇心” が、大きく育っている。だから、国語や算数にも興味を向けられるんです。
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びっくり。「網走監獄」を選んだ小5女子
先日、驚いた出来事がありました。世界自然遺産・知床へ視察に行き、「まっすぐホテルに向かって現地で釣りをする」or「網走監獄に寄り道をする」の2択で、小5女子は、おもしろそうだからと、網走監獄を選んだのです。
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すでに何度も経験がある釣りは、面白さをよくわかっています。しかも近所の海ではなく、世界自然遺産の地での釣りとなれば、ワクワクするものもあったでしょう。
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にもかかわらず、まったく未知の、おもしろい “かもしれない” を選んだ。そして実際、かなりおもしろかったそうで、(見きれなかった箇所もあったので)また行きたいと言っています。
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みなさん、知らないものについて、興味を持って、ちょっと調べてみよう、行ってみよう、と思えますか? 鬼滅の刃でさえ、最初は、めちゃくちゃ腰が重かったのではありませんか?(笑)
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ちなみに我が家では、ゲームもYouTubeも時間制限をしません。釣りする? 網走監獄に行く? と聞かれて「YouTube見てる」と答える子どもだって、実際、珍しくないと思うんです。
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好奇心はどうすれば育つのか。
子どもに、コンパスで図形を書く方法を覚えろ・暗記しろと言ったって、ちっとも身につかない子もいるのは、それは当然です。だって、ややこしいうえに、面倒くさいじゃないですか。
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でも、三角形はコンパスを使って簡単に書けるんだ!図形っておもしろいな、コンパスって道具はわくわくするなぁと思える子は、簡単に覚えてしまい、応用方法も勝手に発見してしまうでしょう。
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好奇心が育っていて、自分で世界を広げ、興味・関心を向けられる子は、学校の勉強だって楽勝なんです。
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(もちろん、強制される勉強だとか、意欲を潰す先生だとか、子供の学習効率を悲劇的に押し下げる要因は、他にもたくさんありますけどね)
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では、 “好奇心” は、いったいどうやったら育つのか。
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ポイントは、なにかに興味を向けたときに、それをじっくり確かめる「自由」と「余白(時間)」が保証されているかどうかなんです。
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もちろん、子どもが興味を持ちそうなものを、たくさん提示してあげることも大切ですし、興味を持ったものを深堀りできるよう、助けてあげることも重要です。
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ですが、そもそも、没頭することが許されなければ、それが満ち足りた体験だと知ることができません。
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子どもが「おもしろそうだな」と興味を向けているのに、親が「そんなものはくだらない」と一蹴してしまったり、そのやり方は間違っているからこうしなさいと指示してしまったり。
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幼児ならば、「おもしろそうだな」の対象が新聞紙やダンボールだったり、道端の石ころやドングリ、小さな虫だったりするわけですが、これは子どもの年齢が上がっても同じ構図があります。
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もちろん、大人の視点では「そんなものはくだらない」と感じるかもしれません。でも、どんな対象にであれ、没頭する体験はプライスレスなんです。なぜなら、没頭してはじめて、没頭する=満ち足りた体験であると知れるから。
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たくさん没頭した経験のある子は、「あれもおもしろいかもしれない」「これもおもしろそうだ」と、どんどん世界を広げていけます(ついには、小学生でも、網走監獄にまで興味が向くわけです)。
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あるいは、日々、宿題や塾に追われ、やらなければいけないことが多すぎると、日常に余白がなく、興味・関心にじっくり向き合う時間がありません。当然、こんな状況では、「好奇心を持て」と言われたところで無理というものです。
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子どもが世界を広げていける環境、足りていますか?
人は、何かに興味を向け、没頭し、深めていく経験を、繰り返し重ねることで、好奇心を育てていきます。
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そしてこのサイクルは、軌道に乗ると、二次関数的に効果が増大していきます。
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想像してみてください。親のサポートなどなくとも、勝手に様々なものに興味を持ち、ものすごい速度で世界を広げていく、我が子の姿を。
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我が家はいま、小5の娘については、かなりいい線まで行っている実感があります。あと数年で、私たちの手を離れるんだろうな、というはっきりとした実感があるんです。
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子どもが未就学児のうちは、asobi基地キャンプのような、自由でクリエイティブな自然体験をさせたいと思っていたはず。
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なのに、小学校に入学して以降は「あれをしなさい」「これをしなさい」が増えてしまっている……というお父さん・お母さん、きっと少なくないと思うんです。
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もちろん、ウチは中学受験するために成績をあげなければならない、という家庭は、塾を最優先にすべきでしょう。
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ですが、もし、そこまで明確な目的が定まっているわけではないのなら? 塾や習い事に、何となく行かせていませんか? それ、子どもの将来のために、どのような意義がありますか?
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小学生と中学生のためのグレート・ジャーニー「asobi基地アドベンチャー」始動します。
東アフリカで生まれたとされる人類は、アジアへわたり、アラスカを通って北アメリカへ、さらに南アメリカ大陸の南端にまで到達したと言われます。
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この5万kmにもおよぶ旅を、グレート・ジャーニーと呼びます。
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もちろん、地図などなく、その先に何があるか全くわからない時代に、人類は(きっと)好奇心を原動力に、何万年もかけて、世界のすみずみまで旅したわけです。
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小学校高学年以上になるとasobi基地に来なくなる、という話題について、冒頭で書きました。
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この時期の子どもにとって、本当に必要な環境とは、どういうものなのか。
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そして、お年頃の子どもたちに「おもしろそう!行きたい!!」と直感してもらうには、どのように作ったらいいのか。
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この課題に対する、私なりの回答が「asobi基地アドベンチャー」です。
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世界自然遺産や、それに匹敵する国内最高の自然で、自分たちで生活を回す
2021年から本格スタートする、大人になる子どものためのグレート・ジャーニー「asobi基地アドベンチャー」は、世界自然遺産や、それに匹敵する国内最高峰の自然があるフィールドを舞台に、展開していきます。
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決められた旅程を、決められたとおりに回るパッケージツアーなどではありません。
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最高の自然がある地で、自分たちで1週間ほど生活を回し、そこで何をするかも自分たちで決め、行動します。
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あそこに行ったら何があるだろう?という好奇心を刺激し、そしてそれを思う存分に試してみることができる時間を作ります。
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イレギュラーやアクシデントは大歓迎。そこに何があるか、何が起きるかわからないからこそ、そして、そこでどう振る舞うか、主導権が自分にあるからこそ、お年頃になってきた子どもたちにとって、魅力的な時間になります。
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そして自分の選択に責任を持って行動する経験を重ねることで、子どもはどんどん成長し、ひとり立ちの準備を整えていきます。彼らは、親が思うよりも、ずっとオトナです。
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現在、現地調査が済み、細かな調整を残すのみとなっているのは、石垣島と知床半島。現地調査を進めているのが、小笠原諸島、屋久島、隠岐諸島、福井県の築150年の古民家です。
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ここには一生モノの体験がある(確信)
asobi基地アドベンチャーでは、大人になったときに振り返って、「あのとき、あのタイミングが、人生のターニングポイントだった」と言ってもらえるような、一生モノの体験を提供したい、いや提供してみせる!と決意しています。
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たとえば、世界自然遺産の地に旅行するだけなら、家族でもできるでしょう。
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でも、(子どもが)自分自身の気持ちに向き合い、自分の責任で選択をして、自由に行動してみるという体験を、大人に口出しをされず、じっくりとできるのは、ここだけ(のはず)です。
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きちんとできるかどうかは、どういうもいいこと(それこそ、学校で習えばいい)。それよりも、自分で考えてやってみて、失敗したり成功したりする中で、様々な気づきを得てほしいと思います。
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あるいは、一緒に行った異年齢の友だち同士で、気持ちや意見が衝突して、喧嘩になるかもしれません。
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喧嘩が起きても、(安全にはきちんと留意しつつ)止めさせずに見守ります。なぜなら喧嘩は、価値観が違う他人と共存するにはどうすればいいのか? というクリティカルな問いを、強烈な実感をもって突きつけてくれるからです。
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自分が自由に過ごすためには、他人の自由も認めないといけません。喧嘩になるからとルールで縛れば、どんどんルールばかりが増えて、窮屈になっていってしまいます。
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もっと言えば、自分にまったく非がなく、完全に相手が悪いとしても、正論をぶつける以外の方法を選ぶ必要がある場面もあります。
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たとえば、石垣島で実施したトライアルでは、7人の小学生がいましたが、1人が明らかに理不尽な行動を取ったときに、他の6人がいっせいに「おまえが悪い」と指摘しました。
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すると、全員から責められてしまった子は、頑なになり、より意地悪を繰り返すようになったのです。
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先生が出てきて、「それではダメだ」と指導することは簡単です。でも、実際問題、世の中にはいろいろな人がいる。先生が善悪を決めてその場を収めてくれるのは、学校でだけです。
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1週間の長丁場ですので、疲労もあり、どうにも収拾がつかなくなってきたタイミングがありました。
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そこで、それぞれが感じている胸の内を伝え合う時間を作りました。「●●が嫌だった」「そういうのはおかしいと思う」「仲間はずれにされたように思った」
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もちろん、これで綺麗さっぱり解決するわけではありません。でも、その後は明らかに、子どもたちの行動が変わりました。
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相手にも気持ちがある、「自分はこうしたい」をぶつけるだけではうまくいかない、むしろ状況が悪くなることもあると悟って、対応の仕方を変えてみているわけです。
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私は、こういう経験こそが、社会に出てから本当に必要なものだと思っています。
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たとえば近所の人と意見が衝突したときに「訴えるぞ」ではなく、お互いに譲れない部分があり、それはまったく違う価値観の元にある……ではどう折り合いを付けるのか、と考えられるほうが、成熟した大人だと思うのです。
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まずは日帰り・首都圏で、asobi基地アドベンチャーのエッセンスを
さて、一週間の世界自然遺産への山村留学は、早くても来年春ごろの実施になります。
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その前に、日帰り・首都圏で、asobi基地アドベンチャーのエッセンスを気軽に体験できるイベントを、いくつかリリースしていきます。
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イベントページは、子ども自身が読んで、行きたいかどうか判断できるように作っています。ぜひお子さんに見せてみてください。
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そして、よろしければ、ぜひ体験しにいらしてください。
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また、この小/中学生版asobi基地とも言える企画は、asobi基地ユニバーシティというパッケージで出していきます。
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紹介してきたような価値観をベースに、アウトドア系の企画だけでなく、
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- PayPay送金を使った自由マーケットや、asobi基地にいるオトナの働き方にふれる「働く学部(仮)」
- 自分を知り意見を持つためのプロセスとしての対話
- asobi基地キャストに見守られる安心空間でのオンラインコミュニティ(インターネットのマナーや活用の仕方、教えられますか?)
こんなのを待っていた!と言ってくださる方は、ぜひ、asobi基地ユニバーシティTOPページの最下部より、Eメールアドレスの登録をお願いします。準備が整ったものから、お知らせをさせていただきます!
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asobi基地・関東 アウトドア部ともども、どうぞよろしくお願いいたします。
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